君がいれば・・・①
「ママ、見せてねっ」


「えっ!?瀬奈?あんた、興味ないって――」



母親の言葉を無視して、瀬奈は写真集を手に部屋に戻った。



ベッドに寝そべって丁寧にめくっていく。



かっこよすぎるよ……。



写真集の中には映画のシーンや対談などが載っていた。



すごい……。



写真集を見ていると全てが自分の妄想に思えてきた。



昨日会った出来事はすべて自分が作ったお話なのかもと。




~~~♪



バッグの中から携帯が鳴った。



シン用に曲を設定したからすぐにシンから電話だと分った。



「シンっ!」



『セナ、今大丈夫?』



「うん 会社から帰って今は自分の部屋なの シンは?」



どうしよう……声が聞けて嬉しい。



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