君がいれば・・・①
『今は移動の車の中なんだ 聞き取りづらいかもしれない 会いたいよ』



「わたしも会いたい でも今は声が聞けたから嬉しい……」



瀬奈の甘い声を聞いて抱きしめたくなった。



『必ず近いうちに会いに行く』



シンの強い言葉に瀬奈は安心感を覚えた。



「うん わたしね、韓国語を覚えようと思って 本を買ってきたの」



『嬉しいよ でも直接俺が教えたい』



「ほんと?シンが教えてくれるの?」



そこで電話の向こうから違う人の声が聞こえてきた。



「シン、忙しいんだよね 切るね」



『あぁ また電話するよ』



瀬奈は電話を切ろうとした時……。







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