君がいれば・・・①
瀬奈は韓国語を覚えようとしてくれている。



次に会った時が楽しみだ。



実家に着いたところでジフンに邪魔をされて電話を切った。




「お帰りなさいませ」



玄関を開けるとお手伝いの女性が出迎えた。



「ただいま」



「奥に皆様お待ちです」



頭を深く下げた女性はシンに言うとキッチンの方へいなくなった。



シンとジフンは奥の部屋へ行った。



ドアはなく豪華なリビングセットが置かれた見事な部屋に入る。



祖父の自慢の部屋だ。



「ただいま戻りました」



祖父を前にして韓国式の挨拶をする。



「待っていたぞ シン、ジフン」



見目麗しい孫の姿に満足そうに頷く。



そしてジフンに向ってねぎらいの言葉を言う。



厳しい所もある祖父だが自分の礼儀も忘れない。



「ありがとうございます」


ジフンが言う。



父と母、兄嫁のヨンエがいた。



兄のドンヒョクはまだらしい。


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