君がいれば・・・①
「瀬奈ちゃん、彼氏はいるの?」



「え……い、いないです」



「ほんとに?瀬奈ちゃん可愛いから周りの男性ほっとかないでしょ?」



そう言いながら信也はシャッターをきっていく。



瀬奈は立ったままで信也が動き回りながら撮っている。



「そ、そんなことないです」



「好きな人はいる?」



「ま、まあ……」



それは認めないわけにはいかない。



「じゃあ、その人の事を思い浮かべて笑ってみて」



そう言われて瀬奈はシンの顔を思い浮かべた。



会いたいな……。



「だめだめ、瀬奈ちゃん。顔が悲しげになっちゃってるよ」



信也にだめだしされて瀬奈は戸惑った。



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