君がいれば・・・①
『今日は話せないかと思っていたところだった……』



「昨日……」



『あぁ 昨日はドラマのスタッフと打ち合わせがてら食事をして遅くなったんだ かけられなくてごめんな』



「ううん シンは忙しいから」



『声はすぐ近くに聞こえるのにな 抱きしめたいよ セナ』



「シン、わたしも会いたい……」



だめだ……声を聞けば余計に会いたくなる。




『ごめん 我慢しきれずについ言葉に出してしまう……』



「シンに会える日を楽しみに待つから」



今の瀬奈はそれだけを楽しみに毎日を過ごすしかない。



『スケジュールを調整中だから すぐに会えるよ』



ジフンはしぶしぶ調整すると約束したのだ。



シンにすねられてすっぽかしたりして大騒ぎになってはたまらない。



シンは今撮っているドラマの話を面白おかしく話した。




電話を切ってからシンの出ているドラマを早くみたいな~と思った。



そうすればシンを身近に感じる。



そうだ!明日の午前中DVDを探そう。



撮影は夕方からなので時間はたっぷりある。



そう決めて瀬奈は眠りに就いたのだった。





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