君がいれば・・・①
美しくラッピングされた細長い箱を瀬奈の手の上に置く。



「?」



プレゼントの箱から顔を上げてシンの顔を見る。



「プレゼント」



「いいの……?」



突然のプレゼントに驚いている。



「もちろん 瀬奈にぴったりだなと思ったんだ つけてくれたら嬉しい」



恐る恐る瀬奈がリボンと包装紙を外している。



箱を開けて瀬奈が小さな声を上げた。



「シンっ、これって……ダイヤモンド?」



大きな石が光にあたりきれいに光っている。



ガラスがこんなにきれいに光るわけがない。



宝石に疎い瀬奈でも分る。



「まあ……そうだけど 気にしないで 瀬奈にプレゼントをあげたかったんだ」



瀬奈の手からネックレスを取り上げて、肩に手を置くと背を向かせる。




< 164 / 430 >

この作品をシェア

pagetop