君がいれば・・・①
「眠ってていいよ」



シンの唇は瀬奈の唇を離れ、耳から首筋に移る。



そして鎖骨をちゅっと吸われる。



「ね、眠れないよっ っぁ……」



鎖骨がこんなに感じやすいなんて知らなかった。



「セナを食べても良い?」


キスをしてしまうと、我慢も限界になる。



「……お腹すいたんなら朝ごはん食べようよ」



と、また色気のない返事。



「セナが食べたい」


シンも負けずに言う。



「わたしは食べられないよぅ……」



小さな声になった瀬奈。



ほんとに食べられるとでも思っているのか?



シンが動きを止めて瀬奈を見る。



瞳が潤んでいた。




< 178 / 430 >

この作品をシェア

pagetop