君がいれば・・・①
「ご、ごめんね……シン……わたし、まだ……」


心構えが出来ていない。



シンの事は大好きで仕方がないのに、こんなことでは嫌われちゃう……。



シンの周りにはきれいな人がたくさんいて、積極的な人もいるのに……。



「謝るなよ ごめん 俺がせっかちだったんだ」



瀬奈の華奢な体を横になったまま抱き寄せる。



「シンは好きなの……でも……」



セナは何も知らない箱入り娘だ。



空軍にいた時は女とは遊ばなかったシンだがモデルになってからは寄って来る女が後をきれないせいで遊び人になってしまった。



この年まで純真無垢なセナ。



貴重すぎて手を出すに出せない。



「いいんだ もっと良く知り合ってからで、まだ早い眠って」



シンの手に優しく背中を撫でられて瀬奈は再び眠りに落ちた。



< 179 / 430 >

この作品をシェア

pagetop