君がいれば・・・①
「そ、そんなことないよ」


『ホントに?』


「うん……」


『何かあったんだろう?』


シンの声が探るような声になる。



「シンに会いたいだけ……」


言ってしまうと、途端に顔が火照ってくる。


『セナ、俺も会いたい』


「お仕事中だったよね?ごめんね」


『そんな事気にしなくていい』


「……うん」


シンの声が聞けて落ち着いた気がした。



これが恋をしているって事なのかな。


本気の恋は今が初めてだからわからない。



シンの声を聞いただけでドキドキと胸が高鳴る。



逃げるように出てきちゃった葉山部長に申し訳なかったと思った。



明日、ちゃんと謝って断ろう。



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