君がいれば・・・①
ホテルのベッドに座るとどっと疲れを感じた。



部屋にはツインベッドと小さなテーブルと2個のイスがあるだけの簡素な部屋だ。



ベッドに座ったまま荷物を開ける気にもならない。



顔も火照っている感じがするのは気のせいかな。



これからシンに会うのに具合が悪くなんてなっていられないよ。



自宅から持って来た風邪薬を2錠飲んだ。



もうすぐ13時になる。


シン、昨日なんて言ってたっけ……。



昨日はあまりに眠かったから会話を覚えていない。



~~~~♪



突然携帯が鳴って瀬奈の体がビクッとした。



バッグの中から携帯を取り出して着信を見ると知らない番号。



出ようかどうしようか迷う。



電話はしつこく鳴っている。



「も、もしもし?」



あまりにも鳴り続けるので仕方なく出た。



< 231 / 430 >

この作品をシェア

pagetop