君がいれば・・・①
『セナちゃん?』


「あ……」


電話の主はジフンだった。



『無事に着いたね 今ロビーにいるんだ』



「あっ、す、すぐに行きますっ」



瀬奈は電話を切ると慌ててバッグを手にした。



エレベーターで下に降りるとジフンが柱を背にして立っていた。



シンの従兄弟だけあって整った顔立ちでカッコよい。



「セナちゃん」



瀬奈の姿を見つけると近づいてきた。



「シンが待っているよ」



「わざわざお迎えに来て下さってありがとうございます」



ジフンに笑顔を向けた。



知っている人に会えて瀬奈はホッとしていた。



韓国へ来たけどシンに仕事が入って会えなくなったらどうしようと思ったりしていたのだ。



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