君がいれば・・・①
シンは時間を気にしていた。



もうそろそろセナが来るはずだ。



実際、このロケ場所に連れて来たくはなかった。



ファンのせいでなかなか撮り終えない。



イライラが募った時、スタッフの中に瀬奈の姿を見つけた。



セナ!



一瞬目を合わせたがカメラが回っている為、演技を続けなければならなかった。




******




炎天下の中、瀬奈は汗ばんだ額をハンカチで拭いた。



「ここは暑いですね 車で待ちますか?」



顔を火照らせた瀬奈にジフンが聞く。



「平気です 疲れたらあそこのベンチに行きますから」



近くの開いているベンチを示す。



ジフンはそれ以上何も言わなかった。



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