君がいれば・・・①
「会ったばかりだからと言っておかしくはないよ 人間は言葉より感情の方が高まる時だってあるんだ」



瀬奈の髪に手が行く。



抑えることが出来ない。



全身がセナに触れたいと言っていた。



怖がらせないようにゆっくりと瀬奈の髪を梳く。



その時、2人を乗せた観覧車が大きく揺れた。



「きゃっ!」



瀬奈は驚いてこわばらせて身を丸めた。



「セナ、大丈夫だよ 一番上に着いたんだ」



シンが瀬奈の身体を抱き寄せ背中を撫でた。



「高所恐怖症なのになんで観覧車って言ったんだ?」



「だって……ジフンはひと目を避けているみたいだったし……ちゃんと話もしたかったから」



頭に浮かんだのは苦手な観覧車だった。




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