君がいれば・・・①
「シン、びっくりしたよ……」



まさかシンの母親の実家に連れてこられるとは思っても見なかった。



「俺も考えていなかったんだけど、近くを通ったら2人にセナを紹介したくなった それに婆やの料理はとてもおいしいんだ」



最近は忙しくて2人に会いに来ていなかったせいもある。



「シン、迷惑じゃなかったかな?」



突然お客さんに来られたら嫌だろう。



「突然の来客には慣れているから心配しなくても大丈夫」



シンが微笑むと瀬奈は安心したように頷いた。



シンがこの2人を信頼し、好きな事は言葉の分からない瀬奈でもわかった。



2人をいたわるような仕草をするシンを見て瀬奈の胸が温かくなった。








「セナ、薪割りを手伝ってくれる?」



シンがお茶を飲んでいる瀬奈に聞く。



「シンが割るの?」



ちょっとびっくり。



薪割りを見た事がない瀬奈は楽しそうに立ち上がった。



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