君がいれば・・・①
「どこかへ行ったのかい?」



「韓国……ですが……?」


何でそんな事聞くのかな……?



「え?瀬奈、韓国へ行ってたの?」



亜佐美も初耳だった。



「う、うん……」



「やだ~ 知らなかったよ」



気まずくなって瀬奈は腕時計を見た。



「亜佐美、もう時間だよ」



瀬奈は席を立つとトレーを持ち上げて葉山にぺこっと頭を下げて歩き始めた。



「ちょ、ちょっと瀬奈っ」



亜佐美も急いで立ち上がると葉山に挨拶をして瀬奈を追った。





廊下に出ると亜佐美が追いついた。



「葉山部長、瀬奈に気があるのみえみえだね?」



「……」



シンのことしか考えられない瀬奈にとって葉山のアプローチは困る。



「葉山部長の事、瀬奈は何とも思っていないの?社内でも一番のイケメンだよ?それにお金も持っていそうだし まあ年は離れているけど」



「何とも思っていないよ」



< 300 / 430 >

この作品をシェア

pagetop