君がいれば・・・①
「忙しかったんだよね?ごめんね?」


『セナのせいじゃないよ?それより体調はどう?』


「元気だよ そうだ、シン、病院のお金払ってもらっちゃってごめんね?」



韓国の病院代がどの位かかるか分らないが、保険証を持たない瀬奈の治療費は高かっただろうと推測した。



『そんなことか……気にしないでいいんだ』



「すっかり忘れちゃってたから」



『セナ、抱きしめたいよ』



甘い言葉を囁くシンに瀬奈は涙が頬を伝わった。



「やっぱり韓国は遠いね……?」



行った時にはすごく近く感じたのに今日はすごく遠く感じる。



『近いうちに必ず会いに行くから』



「ん……」



瀬奈の寂しそうな声を聞いてシンはたまらなくなった。



すぐにでも飛んで行きたくなる。



「そうだ! シン、ブレスレットありがとう 大事にする」



『気に入ってくれてよかったよ』



シンがくれるのなら転がっている石でも嬉しい。



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