君がいれば・・・①
パーティー会場の入り口に警備員が居過ぎじゃないって言うくらい立っていて、扉は開いているものの中の様子は見れない。



それなのにここにいる人たちは……シンを見たい為?



それとも他の韓国スターを見に来たのかな?



「瀬奈ちゃん!?」



考えながらその先のエレベーターに行こうと歩いていると、男の人の声が瀬奈を呼んだ。



「えっ!?」



こんな所で声をかけられるなんて……と振り向いたら、カメラマンの信也が立っていた。



「瀬奈ちゃん、こんな所で会うなんて 誰かと待ち合わせ?」



にっこり意味ありげに笑う信也に瀬奈の顔が真っ赤になる。



「ち、違います ちょっと用事で……」



しどろもどろに言うと、信也はクスッと笑った。



「瀬奈ちゃんは韓国のスターに興味がある?」



「え?」



「今そこでパーティーしているんだけど、俺と一緒なら中へ入れるから」



「わたし、いえ……あの」



今すぐシンを見たい気持ちが大きくなった。


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