君がいれば・・・①
「韓国の大スターパク・シンだよ?」



「い、行きます」



今すぐ会える誘惑には逆らえず、信也に手を取られるままに会場の中へ入った。



うわ……っ



会場はきらびやかで各所に置かれてあるテーブルは豪華な料理が所狭しと並べてある。



「瀬奈ちゃん、ワインでも飲む?」



返事をする前に信也からワインのグラスを渡された。



「結構人がすごいでしょ?パク・シン見たさなんだろな」



綺麗なドレス姿の女性やタキシード姿の男性ばかりで、瀬奈は自分が場違いでやっぱり出ようと思った。



Tシャツとジーンズ姿しか見たことのない信也までもがタキシードだ。



「あの、やっぱり出ます 友達も待っているし」



信也にワインのグラスを押し付けようとした時、怪訝そうな声で信也が呟いた。



「パク・シンって目つきがあんなに鋭かったっけ?」



瀬奈がグラスを渡そうとしているのに、信也は会場の中心人物の方を見ていた。



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