君がいれば・・・①
******



「……どうしても反対するんですね?」



シンが冷めた目で頑固な祖父を見る。



「もちろんだ 日本人の女が我が家の嫁など務まる訳が無い」



「兄さんに何でも出来る妻がいるじゃないですか パク家は安泰ですよ?」



真っ赤な顔をした祖父。



今にも祖父の血圧が上がり倒れそうだ。



祖父に興奮させているのは紛れもなく自分なのだ。



シンは心の中で祖父を心配していた。



「それとこれとでは別だ!」



「そんなに興奮すると血圧が上がりますよ?」



「お前が言う事を聞かないからだ!」



怒りに任せて机をバンッと叩く。



「お爺様は俺の幸せは考えてくれないのですか?」



< 344 / 430 >

この作品をシェア

pagetop