君がいれば・・・①
祖父は瀬奈の容姿をじっと見つめていた。



【さすがに孫の女を見る目は良いな】



馬鹿にしたような声がした。



その声に瀬奈はビクッとした。



可哀想に……。



【おじい様、用件をおっしゃってください】



ジフンが言う。



【シンと別れろと言え】



その言葉をすんなり出せると思っているのか!?



今日は祖父に怒りを感じられずにはいられなかった。



「セナちゃん、おじい様は反対しているんだ」



ジフンがつらそうな表情になって瀬奈はコクッと頷いていた。



【日本人の嫁は受け入れられない】



祖父が言うとジフンが瀬奈を見た。



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