君がいれば・・・①
~~~~~♪



考えているところに、携帯電話の音、瀬奈はビクッと肩を震わせ誰かも確かめずに出ていた。



「は、はい……?」



『ジフンです』



瀬奈は言葉が出なかった。



『待って!切らないで下さい』



切られると思ったのか、ジフンが電話の向こうで大きな声を出した。



瀬奈が電話に出てホッと安堵したのに切られては困る。



「あの……シンは……大丈夫なんですか?」



それだけ聞きたい。



無事だと聞けば安心するから。



『もう知っていましたか……自宅で療養中なんです』



「じゃあ、もう大丈夫なんですね?」



『いや、無理やり退院したんですよ』



どうして……?まだ治っていないのにどうして?



瀬奈の目から涙がポロポロこぼれる。




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