君がいれば・・・①
『こちらへ来てはくれませんか?ちゃんと話をしてくれればシンも落ち着くと思うんです』



「か、韓国へ……?」



『あんなに酷い事をして、無理を言っているのは分っていますが……』



シンに別れを告げてそれから何度かけてもまったく電話に出ない話はシンから聞いていた。



自分が祖父を彼女に会わせなければ今も幸せな恋人達だったのに。



ジフンはあの時の事を後悔していた。



「いき……ます……」



小さな声で返事が聞こえた。



『ありがとうございます いつなら?』



すぐに決断してくれるとは思わなかったジフンは内心喜んだ。



「今日……空いている便に乗ります」



無茶は分ってる。



でも今行かなければ決心が鈍るから。



『わかりました こちらで調べて折り返しします』



ジフンはすぐに空いている便を調べてチケットを取ってくれた。



瀬奈は空港に行って指定された便に乗るだけだった。



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