君がいれば・・・①
あっという間にシンのベッドの上に瀬奈は降ろされた。



「もう 別れるなんて言わないでくれ」



「シン、でもっ……」



「爺さんは関係ない 俺はパク家の後ろ盾がなくてもやっていけるよ?」



それは……分ってる……。



「でも……」



「もう……でもは言わないでくれないか?俺を信じて」



まだ緊張しているセナ。



不安を取り除いてやりたい。



「突然爺さんに酷い事を言われてびっくりしただろう?もう何も言わせないから安心して」



「シン、後で話そう?今は眠って?」



「セナ、行かないと約束してくれるね?」



「どこにも行かないから、早く横になって」



瀬奈はシンがシーツの上に横になると布団を首まで引き上げた。



瀬奈は手をシンの額に置いてみた。



やっぱり熱い……。



シンが寝入ったのを確かめると、瀬奈はキッチンに行ってタオルを濡らした。



熱さまシートがあればいいんだけど……。



あるわけないよね。



瀬奈は濡れたタオルを持ってベッドルームに戻った。


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