君がいれば・・・①
「うん わたしが出すからね」



「セナ、言っただろう?君が側にいるだけで良いって」



セナが金を払うと言ってシンは心の中で戸惑っていた。



付き合う女はいつも当然のごとくシンが払っていた。



それが男として当たり前だと思っていた。



セナはことごとくシンを裏切っていた。



「でも……悪いよ 友達同士は割り勘なんだよ?」



「今なんて言った?」



セナは今なんて言った?



友達同士……。




「ごめん、分らなかったね?なんでも半分ずつ払うって事」



瀬奈がにっこり笑う。



そこを聞きたいのではなかった。



割り勘ぐらい知っているし。



「セナ、友達同士ならキスはしない」



「え……?」



ジフンは何を言いたいの……?



恋人なんてありえないよ。




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