君がいれば・・・①
「ママは……結婚は反対?」



思い切って聞いてみる。



「……絶対に反対ではないわ だけど韓国ドラマ見ていると韓国のお嫁さんって大変なのよ 言葉も話せない瀬奈にそれが出来るか心配だわ」



瀬奈は頷いた。



観光気分ではいられないのは分っている……けど……シンと離れたくないもん……。



「もうしばらく交際すればいいわ あんな良い男とお付き合いできるんだから それにまだ出会ってからそんなに経っていないでしょ?恋愛期間を楽しみなさい」



長く交際すれば今の熱がお互い冷めて結婚はやめになるかもしれない。



相手は有名人だから恋愛期間を楽しむのはそれ相応の苦労はするだろうが。



******



翌日、会社へ行き、更衣室に入ると今まで賑やかだった部屋がしーんとなった。



自分の事を話していたんだなって思った。



瀬奈はおはようの挨拶だけをして受付のユニフォームに着替えた。



「おはよ~ 瀬奈」



後ろから声をかけたのは亜佐美だ。



「おはよう 亜佐美」



「うまく行ってんのね?ほんとうらやましい」



昨日の新聞の事を言っているらしい。



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