君がいれば・・・①
シンは日本に派遣した2人からの報告を、オ・ハジンから受けていた。



「特に危険な目にはあっていません」



「あったら困る」



オ・ハジンの報告にシンは頷く。



「日に何回かはファンに何かを言われているようですが、セナ様は笑顔でお答えのようなので心配は要らないかと」



「部署が変われば人との接触も避けられるのだが……」



受付嬢はデパートの顔だ。



そしてどうやらセナは代表するデパートの顔らしい。



夏のポスターを見た時、シンは驚いた。



4階の紳士服売り場の瀬奈がいつの間にか受付嬢でポスターになっていたとは。



その後わかったのはあの時のパーティーの男がセナを撮ったカメラマンだという事。



日本で有名なカメラマンは半年後に出すシンの写真集を担当するとジフンから聞いている。



あの男が人気のカメラマンか……。



面白いかもな。



カメラマンが撮った代表作品を見た。



タクミ カンザキの写真集。



6年も前の物だったが、やけに色気のある男だったな。



まだ少年と言った方があっているのだが美しく撮れていた。



今まで自分が接したカメラマンの中でも一番の腕を持っているだろう。



「シン、出番だぞ」



控え室にいたシンにジフンが呼びに来た。



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