君がいれば・・・①
厳重な警備のおかげでシンはスムーズに4階の紳士服売り場へ行けた。



【ここがお前のセナちゃんのいる所か】



会話が分らないように早口の韓国語で言うジフン。



【あぁ】



シンが昨日の瀬奈が立っていた場所へ行った。



セナの姿は見えない。



「いらっしゃいませ」



深くお辞儀をしたのは瀬奈と同じくらいの年の女性だが容姿は瀬奈とは似ても似つかない。



なぜいないんだ……セナ。



【おい、いないのか?】



【あぁ……】



帰りに何かあったのだろうかと心配になる。



【とにかく買い物をしよう】



ジフンに促されてシンはスーツを選び始めた。



警備員に囲まれての買い物だ。




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