君がいれば・・・①
「それでも君を愛している 距離なんか問題ないよ」



瀬奈の言葉をさえぎるようにシンが顔を上げた。



腕はまだ瀬奈を抱きしめたままで。



「問題なくないよっ」



仕事が終われば韓国に帰ってしまうのに……。



「俺たちの国は近い 空いている時間に会いに来るよ」



「無理言わないで。シンの事はわからないけど簡単に出歩けるわけない」



「それでも俺は君に会いに来る」



真剣な眼差しに瀬奈は頷いてしまいそうだった。



シンの指が瀬奈の唇に触れる。



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