君がいれば・・・①
「セナ、愛しているよ」



突然の甘い言葉に瀬奈は噴出しそうになった。



「ゴホッ……」



「セナ、大丈夫?」



咽(むせ)る瀬奈にシンがいたずらっ子のように笑って聞く。



「も、もう……突然言わないでっ、びっくりするんだから」



そう言って笑顔になった。



「やっと セナの笑顔が見れた」



シンが嬉しそうに言った。



瀬奈の緊張がほぐれて来たのを見てシンはホッとした。



「食べよう」



瀬奈もフォークとナイフを持って食べ始めた。



瀬奈は小柄で細身なのに食欲は旺盛だった。



「美味しい」



さすが有名ホテルの食事。



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