★短編★君に会えたら
「別に。何か用?」
吉野はこの前と同じスエット姿で。

「あのさ、教えて欲しいんだ。」

吉野はそお言いニカッと笑った。

「何を?」

「松井の事。」

私の事?

「この前言ってたろ“何も知らないくせに”って。」

私は吉野を睨んだ。
「馬鹿にしてる?
どっちにしろ吉野には関係ないでしょ」
私は吉野の横を摺り抜け階段を下りた。
「心配だから!
だから、俺は知りたいんだ。松井が何に苦しんでるのか」

吉野は歩道橋からそお叫んで。

私は階段を下りたとこで足を止めた。
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