★短編★君に会えたら
「失礼ですが、他のお店とお間違えでは?お客様が男性といらっしゃった事はないかと…」


そんなはずない。

「あの、1番奥に座った時、一緒にいたでしょ?私が先に帰って。」


カウンターの店員は奥からでてきた店員と顔を見合わせて

「はい、水曜日にお客様はあの席に座られていましたが…
すぐに、眠ってましたし。お一人でしたよ」

そんな…。

不思議がる店員に

「大丈夫ですか?」
なんて声をかけられ
私はマックをでた。

確実に私は吉野と話していたのに…

一人だった?

まさか…そんなはず

私は歩道橋の階段を上った。

「松井~」

私が階段を上りきると、反対側から吉野が上ってきた。

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