★短編★君に会えたら
「吉野…」

やっぱり吉野は
間違いなく吉野で。
「どうした、また落ち込んだか?」

吉野はそお言って
ニカッと笑った。

「吉野だよね…?」
吉野は笑って頷いた
「何言ってんだよ
こんなイケメンは二人といないだろ」

相変わらずスエットの吉野。

「ねぇ、この前、水曜日にマックに行ったよね?
それに、花がね…
吉野が…」


私はそれから先を言えずに黙った。

「死んだ…だろ。」
私が吉野をみると
吉野は笑った。

「俺死んでんだよ。“幽霊”ってやつ」

そんなの嘘だ。

「信じられない、また馬鹿にしてるんでしょ?」

私が言うと吉野は少し悲しそうに笑って
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