★短編★君に会えたら
マックまでの道のりは、住宅街を抜け環七に出る。

自転車で3分くらい
環七をまたぐ歩道橋を通れば、すぐ横にマックがある。

私は、自転車を歩道橋下に停めると階段を登った。

夕方の環七は軽い渋滞だった。

色とりどりの車がランプを光らせ走っている。

私は歩道橋を昇りきり、通路で立ち止まると、
暫く車のランプの点滅を見つめていた。
皆何処に行くんだろ
当たり前だけど

目的地があって

それぞれの生活がある。

あの白い車の人も

あのトラックのお兄さんも

皆、生活があって

今日を生きていて

明日に繋がりがあって…

なんで…

なんで、
私はこんなに虚しいの?

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