★短編★君に会えたら
吉野が持ち帰りなのか、違うのか、気になって背中を見つめていると、
吉野は振り返り私を見て歩いてきた。

私はすぐに視線を反らすと、吉野の存在自体気付いてないかのように、窓の外の環七を見た。

まさか、同じ席になんて来ないよね…

こない…

私の予想は簡単に外れ、

当たり前のように私の前の椅子に吉野は座った。

「ここのマックって本当に都会のマックかよっ、て、ツッコミたくなるマックだな」

吉野は椅子に座るなりそお言い笑った。
そう、ここのマックは、中野から練馬に向かう環七沿いにあるにも関わらず、ほとんどお客さんがいないマックで

客数が少ない為か
注文した物は
ドリンク以外、注文後に作られ
席に運ばれてくる

現に、16時過ぎの今、店内にいる客は
喫煙席で本を読んでる男性

私、それに吉野だけ
マックらしくないと言えば、確かにそうかもしれない。

「それにしても松井なんも変わってないなぁ、俺すぐ気付いたもん。てゆーか、俺が凄いのか?」

相変わらず、一人で話す吉野。


あぁ、このテンション。

高校の時と全く変わらない。

「…吉野も相変わらず変わってないね」
私がそお言いうと
吉野はニカッと笑った
< 8 / 32 >

この作品をシェア

pagetop