不良彼氏と極道彼女―夫婦になりましたSP―
Ⅷ‐健一が見つけた物
退院の日、兄貴に送られ、自宅へと帰って来た。
やたらテンションの高かった義父たちにお礼を言って、健一を背負いながら、手付かずの状態だった太一の洗濯物を片付け。
部屋の掃除を済ませた。
お見舞いに、一度として来なかった太一への愛を見失い、家政婦と化して見える自分に、ため息が漏れてしまう。
お米を研ぎながら、溢れそうな涙を堪えた。
こんな事で、泣いていられない。