裏切りの少年
相棒は資料を読み終わった。
「つまり………
子供を海まで移動させる作戦か」
「ああ」
俺は相棒に答えた。
「お前から受け取った報告書と動画でわかることが2つある。
1つ目がバケモノは攻撃を一切受け付けないこと。
2つ目がバケモノの能力が『肉体強化系』だということだ」
「『肉体強化系』の根拠は………」
「確かに、映像からは『空間系』能力者だと考えられる点もある。
だが、バケモノの能力が『障壁』能力の一種なら直撃はしない。
当たる前に爆発する」
「粒子と身体の間隔が短いのかもしれない」
「それはありえない。
あれだけの破壊力を粒子で防ぐ場合、『障壁』の壁はそれに相当する粒子で固める必要がある。
つまり、直撃したような映像にはならないはずだ」
「それじゃあ、あの子供は『肉体強化系』なのか………」
相棒は驚いていた。
「ああ。
もし、『肉体強化系』ならバケモノの戦い方にも説明が付く。
素手で戦うことや高速移動が可能な点など………」
「………ありえない」
「バケモノの能力は『肉体変換』だと考えられる。
自分の身体を、別の存在に変換するものだ。
もしかしたら、身体全体を粒子に変換する能力かもしれない」
「そんな能力は聞いたことがないぞ」
「能力名は俺が考えた物だ。
インターネットで調べたが、該当する能力はなかった。
だが、そんな能力の保持者で、能力値が現在までの人類最高値70以上ならば、誰も勝てないだろう」
「俺達、人間とは『格』が違うってことか」
「いいや。『次元』が違う。
お前も見たはずだ。
バケモノの強さを。
奴とまともに戦ったところで、勝てる見込みはない」
相棒は作戦書類を見た。
「つまり………
子供を海まで移動させる作戦か」
「ああ」
俺は相棒に答えた。
「お前から受け取った報告書と動画でわかることが2つある。
1つ目がバケモノは攻撃を一切受け付けないこと。
2つ目がバケモノの能力が『肉体強化系』だということだ」
「『肉体強化系』の根拠は………」
「確かに、映像からは『空間系』能力者だと考えられる点もある。
だが、バケモノの能力が『障壁』能力の一種なら直撃はしない。
当たる前に爆発する」
「粒子と身体の間隔が短いのかもしれない」
「それはありえない。
あれだけの破壊力を粒子で防ぐ場合、『障壁』の壁はそれに相当する粒子で固める必要がある。
つまり、直撃したような映像にはならないはずだ」
「それじゃあ、あの子供は『肉体強化系』なのか………」
相棒は驚いていた。
「ああ。
もし、『肉体強化系』ならバケモノの戦い方にも説明が付く。
素手で戦うことや高速移動が可能な点など………」
「………ありえない」
「バケモノの能力は『肉体変換』だと考えられる。
自分の身体を、別の存在に変換するものだ。
もしかしたら、身体全体を粒子に変換する能力かもしれない」
「そんな能力は聞いたことがないぞ」
「能力名は俺が考えた物だ。
インターネットで調べたが、該当する能力はなかった。
だが、そんな能力の保持者で、能力値が現在までの人類最高値70以上ならば、誰も勝てないだろう」
「俺達、人間とは『格』が違うってことか」
「いいや。『次元』が違う。
お前も見たはずだ。
バケモノの強さを。
奴とまともに戦ったところで、勝てる見込みはない」
相棒は作戦書類を見た。