裏切りの少年
「俺はこの世界に来るまでは死体の監視をしていた。
その数は5億人。
この世界に生きる人々は約39億人だ。
数が合わない」
「確かに数は合わない。
だが、もし一人の人間が複数の夢を見ていた場合、それは可能だろう。
この世界はバーチャルソフトと人間の思考回路でできているのだから」
「ありえない」
「だが、事実だ」
「それじゃあ、俺が今まで殺してきたのは………」
俺は今までこの世界の住人をAIだと思っていた。
だから、何のためらいもなく、殺してきた。
だが、彼らは生きていた。
彼らは実在する人物だったのか………
「最近分かったことが一つある。
君はこの世界の『神』とはなんだと思う」
「『バグ』だろ」
「そう『バグ』だ。
では、その『バグ』はどこからできたのか。
私も『Infinite Information』を作るまでは気付かなかったが………」
「何なんだ。一体………」
俺は金本に聞いた。
「バーチャルソフトにいたAIの集合体、それが『神』だと私は思う」
「………集合体。
つまり、ゲームの案内人というわけか」
「多分、この世界を作った技術者達が、右も左もわからない人々を導くために用意した、この世界唯一のAIだったと考える。
それは製作者側の優しさだったのかもしれない。
だが、我々にとってはいい迷惑だ。
偽善と言ってもいい。
おかげで、この世界のバランスは崩れ、世界は『才能』を中心となった。
我々はその偽善に振り回され………」
「………どうした」
金本が話を止めたので俺は聞いた。
「いや。なんでもない。
つまり、この世界に入った管理側の人間は『G』を設立した。
そして、世界を現実世界にするように考えた。
それが君のいた『G』だ」
「ああ。俺は『G』に所属し、隠密部隊といて、貴方のような世界に不必要とする人々を殺してきた」
「我々は組織『W』を設立した。君は『W』を『『G』と戦う集団』と言っていたね。
それは合っているのかもしれない。
しかし、目的が違う。
我々は決して『G』を倒したいわけではない。
そもそも、『G』がいたから、この世界は平穏な世界となった。
彼らの存在は我々にとってもよい存在だ」
その数は5億人。
この世界に生きる人々は約39億人だ。
数が合わない」
「確かに数は合わない。
だが、もし一人の人間が複数の夢を見ていた場合、それは可能だろう。
この世界はバーチャルソフトと人間の思考回路でできているのだから」
「ありえない」
「だが、事実だ」
「それじゃあ、俺が今まで殺してきたのは………」
俺は今までこの世界の住人をAIだと思っていた。
だから、何のためらいもなく、殺してきた。
だが、彼らは生きていた。
彼らは実在する人物だったのか………
「最近分かったことが一つある。
君はこの世界の『神』とはなんだと思う」
「『バグ』だろ」
「そう『バグ』だ。
では、その『バグ』はどこからできたのか。
私も『Infinite Information』を作るまでは気付かなかったが………」
「何なんだ。一体………」
俺は金本に聞いた。
「バーチャルソフトにいたAIの集合体、それが『神』だと私は思う」
「………集合体。
つまり、ゲームの案内人というわけか」
「多分、この世界を作った技術者達が、右も左もわからない人々を導くために用意した、この世界唯一のAIだったと考える。
それは製作者側の優しさだったのかもしれない。
だが、我々にとってはいい迷惑だ。
偽善と言ってもいい。
おかげで、この世界のバランスは崩れ、世界は『才能』を中心となった。
我々はその偽善に振り回され………」
「………どうした」
金本が話を止めたので俺は聞いた。
「いや。なんでもない。
つまり、この世界に入った管理側の人間は『G』を設立した。
そして、世界を現実世界にするように考えた。
それが君のいた『G』だ」
「ああ。俺は『G』に所属し、隠密部隊といて、貴方のような世界に不必要とする人々を殺してきた」
「我々は組織『W』を設立した。君は『W』を『『G』と戦う集団』と言っていたね。
それは合っているのかもしれない。
しかし、目的が違う。
我々は決して『G』を倒したいわけではない。
そもそも、『G』がいたから、この世界は平穏な世界となった。
彼らの存在は我々にとってもよい存在だ」