裏切りの少年
ミコトは戸惑い、俺の方を見た。
俺は頷いた。
迷う必要がないからだ。
ミコトは選択の石を見渡し、一度辺りを見渡した後、扉の中に入って行った。
俺はその光景を見ていた。
これで残りは俺一人だからだ。
ここまで来るのは長かった。
この『C』計画は不可能な計画だっただろう。
だが、それでも皆の支えがあり、力があったからできたことだ。
この扉を超えた時、俺の役割も終わる。
俺は『選択の石』を見つめた。
『選択する意志』を持つ者だけが進める扉。
全ての者には『選択』する道が用意されている。
それは選ぶのは、自分自身だ。
「最後に一つ、聞いていいかな」
アイドは俺の背中に話しかけた。
「なんだ」
俺は『選択の石』を見つめながら聞いた。
「組織名の『C』は何を指しているの」
俺は見渡すのを止め、アイドの方へ視線を変えた。
「『Convergence』の『C』だ」
俺がアイドに言うと、沈黙した。
「それは俺達も入っているのかな」
アイドは意味を理解したようだ。
組織としての示す意味も………
「ああ」
そう言うと、俺は扉の方を見た。
扉の中を見ると、辺りは真っ暗だ。
それでも、道の先には光で満ち溢れている。
進めば、光は大きくなり、身体を包み、現実世界に戻れるそうだ。
「お前に世界を預ける」
俺は扉の中に入って行った。
「任せといて」
アイドは答えた。
アイドも自分の役割が持てて嬉しいのかもしれない。
多才能力者は研究者達が『できる』という過程で生まれた。
本人達がその力を望んだわけではない。
生きる目的もなく、この世界に居続けることは難しい事だ。
本当は、一般人のような存在に憧れを持っているのかもしれない。
でも、力がそれを拒んだ。
だから、新たな役割を貰えて、その責任に使命感を持ったようだ。
俺は頷いた。
迷う必要がないからだ。
ミコトは選択の石を見渡し、一度辺りを見渡した後、扉の中に入って行った。
俺はその光景を見ていた。
これで残りは俺一人だからだ。
ここまで来るのは長かった。
この『C』計画は不可能な計画だっただろう。
だが、それでも皆の支えがあり、力があったからできたことだ。
この扉を超えた時、俺の役割も終わる。
俺は『選択の石』を見つめた。
『選択する意志』を持つ者だけが進める扉。
全ての者には『選択』する道が用意されている。
それは選ぶのは、自分自身だ。
「最後に一つ、聞いていいかな」
アイドは俺の背中に話しかけた。
「なんだ」
俺は『選択の石』を見つめながら聞いた。
「組織名の『C』は何を指しているの」
俺は見渡すのを止め、アイドの方へ視線を変えた。
「『Convergence』の『C』だ」
俺がアイドに言うと、沈黙した。
「それは俺達も入っているのかな」
アイドは意味を理解したようだ。
組織としての示す意味も………
「ああ」
そう言うと、俺は扉の方を見た。
扉の中を見ると、辺りは真っ暗だ。
それでも、道の先には光で満ち溢れている。
進めば、光は大きくなり、身体を包み、現実世界に戻れるそうだ。
「お前に世界を預ける」
俺は扉の中に入って行った。
「任せといて」
アイドは答えた。
アイドも自分の役割が持てて嬉しいのかもしれない。
多才能力者は研究者達が『できる』という過程で生まれた。
本人達がその力を望んだわけではない。
生きる目的もなく、この世界に居続けることは難しい事だ。
本当は、一般人のような存在に憧れを持っているのかもしれない。
でも、力がそれを拒んだ。
だから、新たな役割を貰えて、その責任に使命感を持ったようだ。