裏切りの少年
―――翌日0840時

俺は『G』本部に着いた。

手配された飛行機に乗ってきたので遅れはない。

俺が飛行機を降りると、相棒が俺を待っていた。


「よう、出迎えありがとう」


俺は三日ぶりに会った相棒に挨拶した。


「それよりも、議題について話がある」


相棒は持っていた資料を俺に渡した。

書類の内容は相棒が作成した『辻本ユウジの暗殺』の終始だ。

任務内容から現場配置、その後の処理を示している。

目を通したが、問題ない。


「大丈夫だ」

「そうか」


相棒は書類の最終確認をした。




俺は相棒の作成した報告書を見ることはほとんどない。

通信で資料の確認は禁止されている。

外部に情報を漏洩させないためだ。

従って今回は稀なケースだ。




俺達は用意された部屋に向かった。

今頃は会議室にこの国の権力者が数多く来ているのだろう。

俺達は部屋に着き、荷物を置いた。

部屋には用意された服が置かれている。

俺達はその服を着た。

ただの『制服』だ。

議会に出席するのだから、それらしい格好をしなければならない。

俺達は服に着替えた後、しばらく待った。
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