裏切りの少年

―――0945時

俺達の部屋に男が入ってきた。

議会まで案内するらしい。

俺達は案内人に付いて行った。

俺達が歩いていると、道に一人の男が立っていた。

俺はこの男を知らない。

俺は無視して男の横を通ろうとした。


「よう、あんたがウルフか」


男は俺を呼んだ。

俺は立ち止り、男を見た。


「お前は………」


俺は男が誰なのかを聞いた。


「俺はあんたと同じ、『G』議長隠密部隊の『ジョーカー』だ」

「………」


俺はどうでもいいと思い、再び歩き始めた。


「歴代最強チームも終わったな」


ジョーカーと名乗る男は言った。


「………」


俺は無視続けた。


「議会が開かれるってことは、ミスをしたんだろ。
今まで部隊のミスは数多くあったが、議会は開かれなかった。
歴代最強が歴代最高のミスをしたんだ。
………傑作だ」


ジョーカーは俺達を笑い始めた。

俺達はジョーカーの笑い声を聞きながら進んだ。




俺は歩きながらジョーカーのことを考えた。

ジョーカーはこれから開かれる議題を知らないのだろう。

俺達はミスをしていない。

議題は『W』なのだと………




案内人が立ち止った。

俺達の目の前には大きな扉がある。


「ここを通れば会議室です」


男は扉の横に立ち、道を開けた。

ホークは扉を開ける前に深呼吸をした。

俺はただ扉を見上げた。


「ウルフ、行くぞ」

「ああ」


俺達は会議室に入った。