裏切りの少年
―――車の中

俺は外を見ながら、西条のことを考えていた。

これまで様々な任務に携わったが、これほど違和感が残る任務は『辻本ユウジの暗殺』以来だった。

今回の任務は今後『W』のような脅威にはならないだろう。

だが、何かが引っ掛かった。

その『何か』を模索していた。


「なぁ、西条の話していた『Infinite Information』はどこで売っているんだ」


俺は相棒に聞いた。


「ゲームショップとか………
インターネットでも販売していると思います」

「そうか」


それ以降、相棒と一切会話しなかった。




―――数時間後

俺は任務を終えて、家に帰宅した。

部屋に待っているのはウィスキーだ。

俺はテーブルにボトルとグラス、氷の入った缶を置いて座った。

俺はグラスを氷入れ、ウィスキーを注いだ。

そして、半分ほど飲みほした後グラスの中を覗いた。

グラスに映る自分の顔を見ながら、任務のことを考えた。


『ダメだ』


俺は頭を抱えながら、頭に引っ掛かる『何か』がわからなかった。
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