裏切りの少年
俺は五十嵐の乗る車の後部座席の左側に座り、同乗して仮眠を取っていた。

俺の生活スタイルは五十嵐が車に乗っている時だけ睡眠をとる。

それ以外に寝ることは無い。

また、五十嵐と四六時中一緒に行動した。

同じマンションに住み、生活を共にしている。

五十嵐には効率が良いためと話していた。

秘書の仕事も一般とは違う。

スケジュールを前日の仕事終了時に明日の予定の書かれた紙を渡すだけだ。

正直、誰が見ても俺は秘書の役目をしていないと思われるだろう。

だが、俺にとってはどうでもいいことだ。

五十嵐も納得している。俺の役目はスケジュール管理ではない。

選挙に勝つことと五十嵐を大臣にさせることだ。

資金は勝手に『G』の政治家が予算をくれる。

一般的に秘書の仕事は資金集めが8割だ。残りは政治家の雑用だ。

俺はそんな仕事は一切しない。




俺が秘書をしているのは
1.『Infinite Information』解析資金
2.『G』から情報を奪う
ためだ。




長年、五十嵐に協力して、その功績に寄与し続けた。

俺は秘書をやり、欲しい物が手に入ればそれでいい。
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