裏切りの少年
24. 抹殺
『G』襲撃後、警察は15分後に来た。

俺は襲撃犯に襲われ、正当防衛で能力を使用したと説明した。

俺と五十嵐は警察に保護された。

警察での取り調べで、状況説明や襲撃犯について聞かれた。

俺は『分からない』と答えた。五十嵐も同様に答えた。

警察の取り調べの際、俺の『能力』について聞かれた。

警察の持つデータから俺の経歴は『無能者』とされている。

これに対して、襲撃犯から命の危険を感じて、とっさに能力を使ったと説明した。

また、能力を制御できず、襲撃犯を死に追いやってしまったことを話した。

警察は俺の説明に偽りがないと思ったのか、それ以上のことは聞かれなかった。

取り調べの後、五十嵐に6人の護衛が付いた。

政治家である五十嵐を守るためだろう。

俺は各局のマスコミに五十嵐のことを報告した。




＜情報操作＞
俺は『無能者』ではない。

中学時代一年次に記憶を取り戻してから、個人情報を偽ることに専念していた。

その際、『無能者になった』と学校に登録した。

『ヘブン』国内に問わず、学校は能力の制御方法や使用方法を教える機関である。

そのため、学生の能力データを全て管理している。

このデータは個人情報のため、一般には閲覧できない。

しかし、『G』もしくは教育機関なら閲覧できるようになっている。

俺の『計画』では必ず『G』と戦闘することになる。

それは記憶を取り戻す以前から計画していたことだ。

全てはかつての相棒『ホーク』と会うためだ。

だが、『ホーク』との出会いには手順が必要だった。

そのために、餌作りに励んだ。
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