独占★Honey


長い入学式が終わり

教室に入った途端



辰くんの姿が見えなくなっちゃった。






だって・・・・・



「同じクラスだったんだ~。」
「よろしくね!!」
「ていうか、すっごいカッコいいよね。どこ中?」



クラスにいた女の子全員にかこまれちゃったから。





頭だけでてる辰くん。


表情は、いつもと同じでニコニコしてる。





「ありがとう。俺の方こそよろしくねー!」

とか言いながらみんなに優しくする辰くん。




いっつもそう。


みんなに優しくするんだ。


だから、辰くんは絶対好きになっちゃだめ。




もし好きになったら、

きっと辰くんの優しさ一つ一つにドキドキして
舞い上がって

そして、愕然とする。


わたしだけが特別なんじゃないって、思い知ることになる。







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