冬恋 ~フユコイ~
とにかく俺はエリカと、どうこうなりたいとは思わない。
中途半端な優しさはエリカを傷つけるだけだ。
エリカ・・・お前にはきっと、お前に合った相手がいるはず。
資産家の親を持ち、見た目だって華やかなんだから。

「とにかく帰ってくれ」

俺はエリカの腕を掴むと、有無を言わせず部屋から追い出した。


・・・・・・


廊下からしばらくエリカの泣き声が聞こえたが、俺は無視を決め込んだ。
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