冬恋 ~フユコイ~
「ねぇ、浩輔さん。
どうして、私がここで働いてる事が分かったの?」

「ああ、それ?
あいつ・・・君を騙したあの男。
うちのグループの社章を付けてたからさ。
あんな質の悪い男を入社させるなんて、人事も何考えてんだろ、って思った。
最低の男だったけど、あいつが振ってくれないと美紗に出会えなかったんだから。
悔しいけど許すしかないよな?」

何から何まで浩輔さんにはお見通しで…。
私は一生、浩輔さんの掌で転がされるだけなんだろうな~。
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