冬恋 ~フユコイ~
「まさか、俺が本気でお前を好きだとか思ってたワケ?」


違う、の・・・?


「新入社員の中ではまあまあだったし、同じフロアだったから付き合ってやったんだ」

そう言うと、溜息を一つ。



そして・・・

「あー、もう。泣きそうな顔すんなよ。
仕方ねーな、説明してやるよ。

ダチが賭けを吹っかけてきたんだよ。
お前がバージンかどうか。
俺は『違う』に賭けたのに、まさかのバージンだったし。
お前のせいで、こっちは大損だぜ。
…ったく、ツイてねーよ」
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