《完》守って! SILVER☆EYES ~狼クンとファンタジーラブ~
当麻クンは右に左に走って
逃げる男の子を怖い顔で
追いかける。



けど、やっぱり男の子には
指先の1本も触れてなかった。



そのうち二人は蛇行しな
がらあたし達の方に
近づいて来て――ふと
こっちを見た当麻クンと、
目が合った。



「姫川―――…!?」



あたし達の存在には今
初めて気づいたみたい。


当麻クンは目を真ん丸に
して驚く。



(あたしの名前、
覚えてるんだ……!)



あたしもそんなことに
ちょっと驚いちゃってた。


_
< 195 / 426 >

この作品をシェア

pagetop