《完》守って! SILVER☆EYES ~狼クンとファンタジーラブ~
『姫っ! 今行く――…!!』



銀の声。



やっぱり……やっぱり、
聞き間違いなんかじゃない。



「シロ…ガネ………!」



かすれる声を必死に振り
絞って、あたしも彼の
名前を呼んだ。



どこかで銀があたしの声を
求めてるなら、少しでも届いて。

そう、祈りながら。



その直後、すぐには
信じられないような大きな
振動と音が保健室を震わせた。



音は、形容するなら
『バリバリバリ』。



雷の音。
それが一番近いかもしれない。


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