透明な銃

「うん、いいよ」
ところで2人で?と、出雲さんにも尋ねられた。

そりゃそうですよね。
ちょっとは会話する仲とはいえ、いきなり2人でお昼を食べるほど僕と彼女は親しくない。
最低人数5人ぐらいでなら何回か一緒だった事はあるけれど。

「不知火君と一緒です」
何故かですます調になってしまう。
多分、緊張しているんだ。


そう返すと、出雲さんは若干、顔を赤らめた。
「え、あ、そ、そうなんだ……た、楽しみにしてるね!」

不知火君に挨拶された今日の僕のようなどもり具合だ。
それにしてもこの反応は……やはりそうなんだろうか。


僕は一体、どうするべきなんだろう。
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